iPadシリーズは、その汎用性の高さから多くのユーザーに愛用されています。
しかし、いざ購入しようとすると、iPadとiPad Airという、似ているようで異なる特徴を持つモデルに迷ってしまうことも少なくありません。
どちらのモデルが自分の使い方に合っているのか、それぞれの違いを理解することは、満足のいくiPad選びの第一歩となります。
そこで今回は、iPadとiPad Airの主な違いを分かりやすく解説し、それぞれの特徴を整理することで、最適なモデルを見つけるお手伝いをします。
□ iPadとAirの違い
iPadとiPad Airは、Apple製品という共通点から多くの機能やデザインに共通点が見られますが、細部において違いがあります。
これらの違いを理解することで、どちらのモデルがご自身のニーズにより適しているか判断する材料となるでしょう。
*ディスプレイサイズと画質
iPad(第10世代)は10.9インチのLiquid Retinaディスプレイを搭載しています。
一方、iPad Air(第5世代)も同様に10.9インチのLiquid Retinaディスプレイを備えています。
iPad Airは、P3の広色域に対応しており、より豊かな色彩表現が可能です。
さらに、iPad Airはフルラミネーションディスプレイと反射防止コーティングを採用しています。
これにより、画面への映り込みが少なく、ペン入力時のズレも軽減されるため、イラスト制作や繊細な作業に適しています。
iPad(第10世代)も美しいディスプレイですが、これらの付加機能がないため、よりクリエイティブな用途を重視する場合はiPad Airが有利となります。
*プロセッサ性能
iPad(第10世代)にはA14 Bionicチップが搭載されており、日常的なタスクや軽めのゲーム、ウェブ閲覧などを快適にこなせます。
一方、iPad Air(第5世代)には、より高性能なApple M1チップが搭載されています。
M1チップは、MacBookにも採用されているチップであり、動画編集、複数のアプリケーションの同時使用、3Dグラフィックスを多用するゲームなど、より負荷の高い作業においても優れたパフォーマンスを発揮します。
プロフェッショナルな用途や、サクサクとした快適な操作感を求めるのであれば、M1チップを搭載したiPad Airが適しています。
*本体デザインと素材
デザイン面では、両モデルともホームボタンがなくなり、ベゼルが狭くなったことで、より没入感のあるディスプレイ体験を提供しています。
カラーバリエーションにおいては、iPad(第10世代)はシルバー、ピンク、ブルー、イエローの4色展開で、より明るくポップな印象です。
対してiPad Air(第5世代)は、スペースグレイ、スターライト、ピンク、パープル、ブルーの5色展開で、落ち着いた色合いが特徴です。
素材感については、どちらもアルミニウム製ですが、iPad Airの方が若干薄く、軽量である傾向があります。
*対応アクセサリー
iPadとiPad Airでは、対応するアクセサリーにも違いがあります。
特にApple Pencilとキーボードは、モデルによって互換性が異なります。
iPad(第10世代)はApple Pencil(USB-C)とApple Pencil(第1世代)に対応していますが、iPad Air(第5世代)はApple Pencil(第2世代)とApple Pencil(USB-C)に対応しています。
Apple Pencil(第2世代)は、ワイヤレスでのペアリングや充電が可能で、ダブルタップによるツール切り替え機能など、より進んだ操作性を提供します。
また、キーボードも、iPad AirはMagic KeyboardとSmart Keyboard Folioの両方に対応していますが、iPad(第10世代)はMagic Keyboard Folioのみに対応しています。
□ どちらを選ぶべきか
iPadとiPad Airのどちらを選ぶかは、主な用途や予算によって大きく左右されます。
それぞれのモデルがどのようなユーザーにおすすめか、具体的な利用シーンを想定してご紹介します。
*初心者におすすめのモデル
iPadを初めて購入する方や、主にウェブ閲覧、メール、SNSの利用、簡単な文書作成、動画視聴といったライトな用途で使いたい方には、iPad(第10世代)がおすすめです。
比較的手に入れやすい価格でありながら、十分な性能を備えているため、iPadの基本的な機能を体験するには最適です。
豊富なカラーバリエーションも魅力的で、自分の好みに合った一台を選べます。
*用途別モデルの選び方
- イラスト制作やクリエイティブな作業
高度なグラフィック処理や、Apple Pencilを頻繁に使用するイラストレーター、デザイナー、動画編集者などには、高性能なM1チップと、より高品質なディスプレイを持つiPad Air(第5世代)が適しています。
Apple Pencil(第2世代)の先進的な機能も、クリエイティブな作業効率を大きく向上させるでしょう。
- ゲームやエンターテイメント
3Dゲームを快適にプレイしたい、または映画や動画をより高画質で楽しみたいという方にも、パワフルなM1チップを搭載したiPad Air(第5世代)がおすすめです。 - 学習やビジネスでの活用
文書作成、プレゼンテーション資料の作成、オンライン会議、読書など、学習やビジネス用途でiPadを活用したい場合、どちらのモデルでも対応可能ですが、複数のアプリを同時にスムーズに動かしたい、またはApple Intelligenceの機能を活用したい場合は、iPad Airがより快適な体験を提供します。
iPad(第10世代)でも、これらの用途は十分にこなせます。
- 携帯性と価格のバランス
コンパクトさや携帯性を重視するなら、iPad mini(第6世代)も選択肢に入りますが、iPadとiPad Airの比較においては、価格を抑えつつも必要十分な性能を求めるならiPad(第10世代)が、性能と機能性を重視するならiPad Airが有力な候補となります。
最終的には、ご自身の予算と、iPadでどのようなことをしたいのかを明確にすることが、最適なモデル選びの鍵となります。
□ まとめ
iPadとiPad Airは、どちらも優れたタブレットデバイスですが、ディスプレイの画質、プロセッサの性能、対応アクセサリー、そして価格帯に違いがあります。
イラスト制作や負荷の高い作業、最新機能の利用を重視するならiPad Airが、初めてのiPadとして、あるいは日常的な用途でコストパフォーマンスを求めるならiPad(第10世代)が適していると言えるでしょう。
ご自身の使い方や予算に合わせて、最適な一台を選び、iPadのある生活をより豊かにしてください。