Web会議は、現代のビジネスシーンにおいて不可欠なコミュニケーションツールとなりました。
しかし、PCの内蔵カメラの画質に満足できなかったり、そもそもカメラが搭載されていないデスクトップPCを使用していたりする場合、Web会議の映像品質に悩むこともあるでしょう。
そんな時、お使いのスマートフォンが強力なWebカメラとして役立ちます。
そこで今回は、スマホをPCのWebカメラとして活用する方法と、その魅力について解説します。
□スマホをWebカメラにする方法
スマホをPCのWebカメラとして利用するには、主にOSの標準機能を使う方法と、サードパーティ製のアプリを利用する方法の2つがあります。
それぞれの方法について詳しく見ていきましょう。
*OS標準機能でカメラ化
OSの標準機能を利用する場合、利用できる組み合わせは限定されます。
iPhoneとMacの組み合わせ、そしてAndroidとWindowsの組み合わせであれば、追加のソフトウェアをインストールすることなく、手軽にスマホをWebカメラとして利用できます。
iPhoneをMacのWebカメラにするには、まずiPhoneの「設定」アプリから「一般」を選択し、「AirPlayと連携」の項目にある「連係カメラ」をオンにします。
これで準備は完了です。
あとは、Mac側のWeb会議ツール(FaceTimeやZoomなど)のカメラ設定で、お使いのiPhoneを選択するだけで、iPhoneのカメラ映像がPCに映し出されます。
ただし、この機能ではiPhoneの背面メインカメラのみが利用可能であり、Google MeetのようなWebベースのツールでは利用できない場合がある点に注意が必要です。
一方、Windows PCでAndroidスマートフォンをWebカメラとして利用するには、「Windowsにリンク」というスマートフォンアプリと、PCにインストールする「スマートフォン連携」アプリが必要です。
これらのアプリを連携させた後、PC側の設定で「接続されているカメラとして使用する」をオンにすると、Web会議ツールでスマホのカメラを選択できるようになります。
この方法の利点は、ZoomだけでなくGoogle MeetなどのWebベースのツールでも利用できる点や、前面・背面のカメラを切り替えて使用できる点です。
*アプリでカメラ化
OSの標準機能では対応できない組み合わせでも、サードパーティ製のアプリを利用することで、スマホをPCのWebカメラとして活用できます。
特に、「Camo」というアプリは、iPhoneとWindows PCの組み合わせでも利用できるため、多くのユーザーにとって有用な選択肢となるでしょう。
「Camo」は、Zoom、Google Meet、Teamsなど、主要なオンライン会議ツールに対応しています。
無料版でも広告や透かしがなく、ビジネスシーンでも問題なく利用できるのが魅力です。
設定は、PCに「Camo」アプリをインストールし、表示されるQRコードをiPhoneで読み込むことで、ワイヤレス接続が完了します。
iPhone側でも「Camo Camera」アプリをダウンロードし、QRコードを読み込むことで、PCとの連携が実現します。
その後、Web会議ツールのカメラ設定でiPhoneを選択すれば、iPhoneの高性能なカメラをWebカメラとして利用できるようになります。
□スマホカメラ活用術
スマホをWebカメラとして活用することで、Web会議の映像品質を向上させることができます。
ここでは、画質をさらに良くするためのテクニックと、PC内蔵カメラとの比較についてご紹介します。
*画質向上テクニック
スマホのカメラは、PC内蔵カメラと比較して一般的に高画質です。
そのため、スマホをWebカメラとして使用するだけで、映像が格段に鮮明になることが多いです。
さらに、以下の点を意識することで、より良い映像を映し出すことができます。
- 適切な設置場所
スマホを三脚などに固定し、顔が画面中央に来るように設置しましょう。
PC内蔵カメラの位置に合わせることで、自然な視線でWeb会議に参加できます。
- 照明の活用
顔が暗く映る場合は、顔の正面から照明を当てることで、明るくクリアな映像になります。
自然光が入る場所で、逆光にならないように注意することも重要です。
- カメラの選択
iPhoneなどのマルチカメラ搭載スマホでは、超広角レンズなど、利用したいカメラを選択できる場合があります。
状況に応じて最適なカメラを選びましょう。
- 背景の調整
「Camo」のようなアプリでは、背景をぼかす機能も搭載されています。
これにより、プライベートな空間を映さずに、プロフェッショナルな印象を与えることができます。
*PC内蔵カメラ比較
実際にPC内蔵カメラとスマホカメラの映像を比較すると、その差は歴然です。
PC内蔵カメラでは、暗い部屋では顔がほとんど見えなくなったり、色味が悪くくすんで見えたりすることがあります。
しかし、スマホカメラを使用すると、同じ環境下でも顔が明るく鮮明に映り、実際の色に近い鮮やかな映像になります。
特に、逆光の強い環境や暗い部屋での撮影において、スマホカメラの優位性は際立ちます。
これにより、Web会議での印象が大きく改善されるでしょう。
□まとめ
スマホをPCのWebカメラとして活用することは、Web会議の映像品質を向上させるための有効な手段です。
OS標準機能を使えば手軽に設定でき、対応しない組み合わせでもサードパーティ製アプリを利用すれば問題なく実現できます。
適切な設置や照明の工夫により、さらにクリアで魅力的な映像でWeb会議に参加できるようになるでしょう。
この方法を試して、Web会議の体験をより快適なものにしてみてはいかがでしょうか。